Drupal 5 インストールチュートリアルへようこそ
このチュートリアルでは、Drupal 5 が初めての方でも簡単に、つまずくことなく 10 分程度でインストールが完了するよう配慮して説明しています。 Drupal は導入のハードルが高い CMS では決してありませんので、おそれずに以下の手順に従ってインストールを始めてください。
なお、このチュートリアルに汎用性を持たせるため、必ずしも全てのサーバ環境に必要ではない操作も、冗長さを承知であえて説明していることをあらかじめお断りいたします。
ではまず、インストールを開始する前の下準備をしましょう。
(以下では、Drupal 5.0 を例に説明しています)
はじめに、必要なファイルを用意します。
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Drupal 本体と公式日本語リソースキットの、それぞれ最新のアーカイブファイルをダウンロードしてください。
Drupal 本体の最新アーカイブは《最新バージョン》 のリンクから、公式日本語リソースキットは《日本語翻訳》 のリンクから辿ることができます。 -
ダウンロードが完了したら、それぞれをローカルディレクトリに解凍してください。
使用する解凍ツールによっては、拡張子が .tgz のアーカイブを正しく解凍できない場合があります。 その場合は拡張子を .tar.gz に変更してお試しください。解凍すると、それぞれ以下のような階層構造になります。
続いて、日本語でインストールするための翻訳ファイルと、日本語版 update.php を Drupal ディレクトリへコピーします。
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解凍した公式日本語リソースキットの server ディレクトリ内にある Japanese.po ファイルを Drupal 本体の profiles/default ディレクトリへコピーしてください。
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同様に update.php ファイルをオリジナルの update.php へ上書きしてください。
※ local ディレクトリ内の ja.po は、コピーする必要はありません。
続いて、.htaccess に《 おまじない 》を設定します。
ただし、この 《 おまじない 》 は必ずしもすべての環境に必要なものではなく、PHP で mbstringモジュールを有効にしているサーバ(主に国内のホスティング)の設定如何や、広告が自動挿入される一部の無料サーバで、インストール中やサイト運営中に不具合を出さないようにするために必要となる場合があるものと考えてください。
以下に、いくつかの主なタイプ別に説明していますので、インストールするサーバ環境に合わせて設定してください。
サーバの環境は千差万別であり、それら全てを著者だけで検証するのは不可能です。 そこで、できるだけ多くの皆さんから広く情報を集め、それらをコンテンツに反映させてゆきたいと考えています。
つきましては、有料・無料(ただし、いわゆる「自宅サーバ」などの、第三者が利用できないものは除く)を問わず「ご利用のホスティングプロバイダ名」と「URL」(例:XREA.COM http://xrea.com/)、実際に問題なく動作した(あるいは、しなかった)以下の「タイプ」、ご自身で独自に設定した場合の設定例など、簡単でも結構ですのでフォーラムまでご投稿いただければ幸いです。
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タイプ - A
mbstring が有効なサーバ(主に国内の一般的なホスティング) -
タイプ - B
mbstring が有効で、ModLayout を利用した広告の自動挿入が行われるサーバ(xrea や land.to などの無料サーバ)
※ この設定を行わないとリダイレクト機能がうまく働かず、動作に支障が出ますので設定が必須となります。 ただし、この設定方法は当該プロバイダが公式に提供しているものではなく、サーバの仕様変更等により、将来は利用不可となる可能性があります。 また、同様の理由から、これについてプロバイダに問い合わせることはご遠慮ください。-
まず、解凍した公式日本語翻訳ファイルの support ディレクトリ内にある .htaccess をテキストエディタで開き、最終行付近にある #LayoutIgnoreURI * と書かれた行のコメント記号("#")を削除してから、Drupal 本体の .htaccess に上書きしてください。
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次に、Drupal で使用するテーマの page.tpl.php (デフォルトでは themes/garland/page.tpl.php)をテキストエディタで開き、<body ~> タグの直下に「手作業による入力用の広告 HTML コード(※ 自動挿入用の特殊タグや PHP コードではないプレーンな HTML コード)」を挿入してください。(この場合、広告は自動挿入と同様に最上部で表示されます。 ここでは説明しませんが、広告表示の位置を別の場所にしたい場合、テーマのテンプレートで適宜変更が可能ですので、Drupal に関する理解が深まった際にでも試してみてください)
以下の画像は XREA での例です。
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タイプ - C
mbstring が有効で、PHP が CGI として動作するサーバ(さくらインターネットや海外のサーバなど)- このタイプのサーバは、.htaccess で設定を行うと 500 Internal Server Error となる場合があり、また、同様の設定を php.ini で行えることが多いようですので、以下の《 おまじない 》を php.ini に記入してください。
; php.ini 用のおまじない
mbstring.language = neutral
mbstring.http_input = pass
mbstring.http_output = pass
mbstring.encoding_translation = off
mbstring.func_overload = 0
mbstring.internal_encoding = UTF-8
- このタイプのサーバは、.htaccess で設定を行うと 500 Internal Server Error となる場合があり、また、同様の設定を php.ini で行えることが多いようですので、以下の《 おまじない 》を php.ini に記入してください。
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タイプ - D
mbstring が無効なサーバ(主に海外の一般的なホスティング)- 特に設定の必要はありません。
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※ サーバの環境設定によっては、さらなる 《 おまじない 》 が必要となる場合もありますが、それらはまた別途説明します。
以上で下準備は完了です。
続いて、必要なファイルをサーバへアップロードします。
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準備のできた Drupal 本体のファイルを、階層構造ごと(ファイルとディレクトリを一括で)サーバにアップロードしてください。
このとき、すべてのファイルをアップロードしてもよいのですが、scripts ディレクトリは Drupal の動作には不要であり、セキュリティ上好ましくないので除外することにしましょう。
また、robots.txt 以外の、拡張子が .txt のファイルも不要ですので除外しましょう。以下は、アップロードが完了した状態の参考画像です。 ここでは public_html 直下にアップロードしていますが、アップロードするディレクトリは必要に応じて適宜変更してください。
パーミッション(アクセス権)の設定は、上の画面のようにディレクトリは0755、すべてのファイルは0644 で問題なく動作するはずですが、ホスティングサービスのマニュアルや FAQ などを参考に、より安全で適切な設定を心がけてください。
続いて、Drupal で使用するいくつかのディレクトリを、あらかじめ作成しておきます。
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まず、Drupal が標準で必要とする、書き込み可能な2つのディレクトリを作成します。 1つはアップロードされたファイルの保管に、もう1つは一時ファイルの作成に使われます。
使用するディレクトリ名は Drupal の環境設定で変更することもできますが、ここでは、デフォルトで設定されている files と、files ディレクトリの下に tmp という名前で作ることにします。
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続いて、さらに2つのディレクトリを作成します。 こちらは追加の拡張モジュールやテーマをインストールするために使います。
今後、Drupal 本体に添付している標準以外のモジュールやテーマをインストールする際には、このディレクトリにインストールするということをよく覚えておいてください。
最後に、インストール中に書き換えられるファイルのパーミッションを変更します。
以上で、下準備からファイルアップロードまでは完了です。
続いて、[ ステップ 2 ]に進んでください。