「初めてのコンテンツ作成」では、Drupal に標準で備わっている 《 Full HTML 》 という 《 入力書式 》 を使い、HTML タグによる画像の挿入を行いましたが、テキストの回り込みまでは行いませんでした。
そこで、今回は、テキストの回り込み方法を説明したいと思います。
しかし、前回と同様に HTML タグを使った方法では進歩がありませんので、今回は、《 拡張モジュール 》 である 《 BBCode モジュール 》 をインストールし、BBCode と呼ばれ世界中で広く利用されている、特殊記法による画像の挿入方法を説明します。
まず、BBCode のプロジェクトページから BBCode モジュール をダウンロードします。
ここでは 4.7.3 を例に説明していますので、ダウンロードするのは4.7.0 用になります。
ダウンロードが終わったら、任意のローカルディレクトリに解凍してください。
以下は、解凍後のディレクトリ構造です。
解凍が終わったら、サーバにアップロードします。
《 拡張モジュール 》 をインストールする際には、常に、Drupal をインストールしたディレクトリにある modules ディレクトリにモジュール名のディレクトリを作り、そこへ必要なすべてのファイルをアップロードします。
これは、どの 《 拡張モジュール 》 にも原則として共通ですから、よく覚えておくとよいでしょう。
では、modules ディレクトリに bbcode というディレクトリを新規に作成してください。
続いて、作成した bbcode ディレクトリに、必要なファイルをアップロードしてください。
このとき、すべてのファイルをアップロードしてもよいのですが、*.po ファイルや *.txt ファイルは不要ですので、ここでは、*.inc と *.module というファイルだけをアップロードしています。
アップロードが終わったら Drupal に戻り、モジュールを有効化します。
管理セクション >> モジュール [admin/modules]のページへ行き、bbcode にチェックを入れ、設定の保存 をクリックしてください。
設定が保存されたらインストールは完了です。
これで BBCode を Drupal で使うことができるようになりました。
しかし、BBCode モジュールは、単にコンテンツタイプを増やすような拡張モジュールではなく、投稿されたコンテンツを一定のルールで変換して出力するための、《 フィルタ 》 と呼ばれるタイプのモジュールですので、実際に利用するためには何らかの 《 入力書式 》 に割り当てる必要があります。
これも、同様の 《 フィルタ 》 タイプの拡張モジュールを利用する際には、原則として共通することですので、よく覚えておくとよいでしょう。
では、入力書式に BBCode を割り当てることにしましょう。
まず、管理セクション >> 入力書式 [admin/filters] のページに移動してください。
ここでは、既存の入力書式はそのままにし、BBCode という名称で新しい入力書式を作成することにしますので、入力書式の追加と書かれたリンクをクリックしてください。
入力書式の追加ページに移動しました。
ここで、名前フィールドに BBCode と入力し、フィルタのグループにある BBCode のチェックボックスにチェックを入れ、設定の保存と書かれたボタンをクリックしてください。
なお、ここでは、管理者のみが利用する入力書式として想定していますが、もし、他のユーザにも利用させたい場合は、任意のユーザグループのチェックボックスにチェックを入れてください。
設定が保存され、BBCode という新しい入力書式が追加されました。
続いて、BBCode 欄の設定と書かれたリンクをクリックしてください。
先ほどと同じ画面ですが、タイトルとタブが変わっていることに気付くと思います。
続いて、設定と書かれたリンクをクリックしてください。
設定画面に移動しましたが、すべて英語で書かれていますので、英語が得意な方以外は設定内容がよくわからないことでしょう。
幸い、BBCode モジュールの日本語翻訳ファイルは筆者により提供されていますので、まずは翻訳ファイルをインポートしておきましょう。
翻訳ファイルは、日本語翻訳 から辿れる「拡張モジュールの翻訳ファイル」内にあります。 インポートの方法は、Drupal を日本語化した際に、すでに経験済みかと思いますので、ここでは説明しません。 もし、よくわからない場合は、「翻訳ファイル(.po ファイル)の使い方」を参照してください。
以下は、日本語化が完了した状態の設定画面です。
筆者が提供している翻訳ファイルでは、それぞれの項目に書かれた説明をよく読めば、何をどう設定したらよいかが理解しやすいように、英語原文にとらわれず、ユーザに配慮した翻訳を行っています。
ですから、ここでは、1つずつの項目についての細かい説明は省略します。
ご自身で説明をよく読み、任意の設定を行い、最後に設定の保存と書かれたボタンをクリックしてください。
以上で、BBCode が入力書式に割り当てられ、コンテンツ作成の際に利用できるようになりました。
おつかれさまでした。
さて、ここまでの説明が少々長くなってしまいました。
この先は「初めてのコンテンツ作成(BBCode 編)[2]」で続けることにしましょう。