Drupal Japanの今後の活動について

投稿者: Takafumi 投稿日時: 2010-02-06 (土) 00:27   |

先般の「g.d.o/japan 茶番チームによる l.d.o/ja ハイジャック事件」を機に、昨年末より今後の Drupal Japan の活動についての様々な選択肢について検討を加えてきました。 選択肢の中には完全な活動停止や、全くの個人サイトとして活動を続けるというものありました。 しかしながら Drupal を取り巻く日本での諸々の状況を熟慮し、熟考を重ねた結果、これまでどおりの日本サイトとしての体を維持し、「3月 今秋頃に全面リニューアルオープン」の方向でゆくことを検討しています。

しかしながら単にリニューアルしたとしても、これまでの4年間がそうであったように、今後もまた同じように「アンチ Drupal Japan 勢力」とでも呼ぶべき方々による理不尽な行為に悩まされることになるのは想像に難くありません。
これまでの経験から、このような方々の行動原理(あるいは自己の行為を正当化するための言い訳)として、一つには Drupal を利用して利益を得る方々の「Drupal Japan がたった一人の人物によって独裁的に運営され、独占されているのはまかりならぬ」というもの、もう一つには Drupal を利用したいが使い方がよくわからない方々の「Drupal Japan は不親切だ(ドキュメントが少ない、Q&Aフォーラムがない等)」というものがあると考えています。 もちろん、前者・後者ともに他にも言い分はあるでしょう。たとえば前者であれば「『公認』を標榜するのが気に入らない」であるとか、「翻訳を占有している(これはすでに過去ですが……)」というものもあるようです。 特徴的なのは、前者は「Drupal はオープンソースなのに○○」、後者は「Drupal Japan は日本サイトなのに○○」といったことを大義名分として、自らは Drupal Japan に何らの協力も貢献もせず、自身に対する利益や便益を一方的に期待するという非常に身勝手な考え方がその根底にあることです。

よく誤解されているようなので書き添えますが、私自身は何も Drupal を利用して利益を得るのが悪いことだとは考えていません。 事実、これまで間接的に Drupal Japan に協力していただいた方の中にはそのような方が何人もいらっしゃいます。 これらの方々と「アンチ~」の方々の違いは、前者は Drupal あるいは Drupal Japan に協力や貢献をし、結果的に日本の Drupal コミュニティに益をもたらしますが、後者は、自らは何らの活動もせず利益のみを得ようとし、さらには結果的にコミュニティに害を与えるということです。 そして私自身は、そのような方々と関わりを持ちたいとは露程も思っていないというのが事実であり、すべてです。

これらのことを踏まえ、リニューアル後の Drupal Japan は、g.d.oのようにユーザー参加型のサイトにしたいと考えています。
具体的には、デフォルトでいくつかのグループ(たとえば、ドキュメント、ニュース、サポート、翻訳等)を設け、それぞれを活発なユーザ自身の手で運営していってもらい、それらの成果物を合わせて一つのサイトを形作るという方式です。
また、イベントへの出展や勉強会等、地域ごとのオフでの活動を盛り上げたいという方がいれば、地域別のユーザグループを作っていただくのも結構ですし、他にも必要な機能があれば、提案さえしていただければできるだけ実装してゆきたいと考えています。

とはいえ、このようなサイトを海外製オープンソース CMS の日本コミュニティで実現するのは、現実的には難しいかもしれません。 これは、海外とは違いコミュニティを構成する人の絶対数が圧倒的に少なく、さらには日本の国民性もあり、公共的な場で能動的に活動しようとする人が少ないという事実に基づく推測です。 また、実際に他の CMS コミュニティを見ても、活発なのは主に Q&A フォーラムだけのように感じます。

したがってリニューアル後も、結果的に私一人で運営するような事態になることは十分に考えられます。
けれども皆さんにはどうか、それを『独裁』であるとか『占有』であるとかいった馬鹿げた見方をせず、是非とも自らが能動的に活動することをお願いしたいと思います。
つまるところ、ドキュメントが増えるかどうかも、サポートが親切になるかどうかも、あるいは日本のコミュニティが活発になるかどうかも、全ては皆さん次第であるということです。

なお、先に挙げたデフォルトのグループで活動してもよいという方がいらっしゃいましたら、コンタクトフォームか info@drupal.jp 宛にご連絡いただければ幸いです。

応援しています

*少なからず私のように思っている人も居ると思い... 勇気を出して返信させて頂きます。

最近 Drupalを使い始めたもので過去の経緯は判りませんが、ここでの日本語ディストリビューションが中断されて大変困っておりました。l.d.o/ja に辿り着く事は出来たのですが... 先行きを不安に感じてしまい、他のCMSへ移ることも考えておりました。Drupalは大変気に入っているので、とても残念です。

これまで、Geeklog, Wordpress, Joomla! などを使ってきましたが、最終的に Drupalにたどり着いたのは『Drupal 実践プログラミング徹底入門』を拝読させて頂いた事が大きかったです。様々なCMSについて多様な解説本が出ているのですが... 内容はどれも薄く、この類の解説本が「日本語」で出ていることに安心感を感じたのです。

日本語訳は、大変なご苦労だったかと思います。このような素晴らしいソフトを不自由なく日本語で使わせて頂居ている事に大変感謝しております。

これからも 活動応援しております。

再開に感謝いたします

昨年末、日本語版の入手ができなくなったことで、私もDrupalの使用を止めるべきかどうか、迷っていました。

複数のCMSを試し、どうやらDrupalが私の希望に一番近そうだと、昨年春に本格的な試用を初めたものの、本家の英文からモジュールの選択や設定の情報を拾っていくのはやはり大変で、なかなか思うようにサイト構築が進まずにいたのですが、そうした状況の中で日本語ディストリビューションの配布が停止に…。

おぼつかなく、のろのろと進んでいたサイト構築の手が、これによって完全に止まってしまいました。

サイトの本格運用の前に、別のCMSに乗り換えるべきか、ずいぶん迷いましたが、そうこうしている間に事件が収束してくれて、大変ホッとしたものです。
事件がどういう事情から生じたのかは、私には分かりませんし、分かりたいとも思っていません。
ただひとつだけ言えるのは、これでまた安心してDrupalを使っていられそうだということです。

Drupulに問題があるとすれば、やはり日本語情報が不足しているということだと思うのです。
私はWindowsに関しては中級以上のスキルを持っていますが、他のOSに関してはほぼ初心者です。
英語の読み書きも中学生クラスでしょう(常にWeb翻訳の機能に助けられています)。
そういう者にとってみれば、「こういう機能が欲しい」と思っても、それが可能となるモジュールを選び、設定することは大変難しいことです。
最初はDrupal本体のバージョンアップの手順さえ分からず右往左往しました。
そういう者達のために、情報を整備していくことは、Drupal Japanにとって、今後の最大の課題だろうと思います。

その意味で、個人運営から複数による運営に移行できるのであれば、大変喜ばしいことのように思えます。
個人での活動は、どうしても制約が多く、時間の余裕がないものだと、私も常々思うからです。

私は現在、公私共に余裕がない状況にあり、またDrupulに関する知識も少ないため、Drupal Japanのお手伝いはほとんどできそうにありません。
けれど、Drupal Japanの存在に助けられていることは自覚していますので、将来、何らかの形では、借りを少しずつでも返していきたいものだと考えています。

再開から結構な時間が経ってからの書き込みになってしまいましたが、再開を喜んでいることをお伝えしたくて、ここに投稿させていただきました。

歩みを止めずに

今年に入ってCMSの本格導入を考えた時に最初に出会ったのが本サイト。
そのまま今も、判らないながらも、一つ一つ確かめながら立ち上げ運用を続けています。
全くの素人の身で始めたのですが、毎日続けると何とかなるもんだと思えるようになって来ました。
今頃、貴サイトでのいろいろな事情を知ることとなり、何の声援も送れなかった事には反省しきり。
多様性をさらに深く認めようとしている時代に、建設的な批判が出来ない輩は淘汰されていくでしょう。
自己あって、他が在り得る。
貴サイトの自立性あってこそ、私も今あります。
ますますの発展、期待しています。